2006年06月27日

EC業界と宿泊(ホテル・旅館)業界

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今日は大阪で、宿泊のネット予約のシステムを提供している某社さんと商談させて頂きました。
色々と宿泊業界(広い意味で旅行業界)のネット分野での現状をお聞きしました。

それで思ったことは、ECの業界と宿泊業界って構造的には似ているんだけど、数年宿泊業界がネットに関しては遅れてるということ。

まず似ている点。

どちらの業界も圧倒的な集客力を持ったキラーコンテンツが存在し、多くのECサイト、旅館、ホテルはそのキラーコンテンツにおんぶに抱っこ状態になっている。
EC業界では楽天市場、Y!ショッピング。
宿泊業界では楽天トラベルやじゃらん。

ECの業界では、ある程度の規模のサイトになると、本店(独自ドメイン店)、楽天店、Yahoo!店などというように多店舗展開することがある程度常識となっているのですが、ほとんどのSHOPさんがモール店(楽天やYahoo!)の売上のウエイトが全体のかなりのボリュームを占めるという状況。

一方宿泊業界も、ネット上からの予約は自社サイトよりも楽天トラベルやじゃらんからの予約がほとんどと状況らしい。

そして、ECなら出店費用と売上に応じて成功報酬で費用をモール側に払わねばならない。
宿泊業界も同じような感じ。

集客や売上をそういったキラーコンテンツに頼らざるを得ないのである意味そのキラーコンテンツの言いなり。
手数料率が上がっても文句は言うものの、辞めるには相当の勇気が必要なのが現状です。
どんどんとキラーコンテンツ側に自社の収益を圧迫されていってしまっています。

そんな中で、ECも宿泊業界も、自社サイトでの売上UPや集客をいかに効率よくやっていくのか?
ってのがテーマになっているのも似てるなぁと思いました。


次は決定的に違う点。
EC業界ではサイトには必ずWEBマスター(サイトの管理責任者)が居ます。
EC専業でやっている会社はもちろん、店舗と兼業でやっているSHOPでも必ずと言っていいほどWEBマスターが存在し、そのサイト内の企画やらメルマガやら販促活動やら、日々そのサイトのことを考え動いている人が一人は居ます。
ある程度の規模のサイトになるとそれが店舗ごと(本店1人、楽天店1人、Yahoo!店1人)に配置されている会社もあります。

ところが宿泊業界の自社サイトにWEBマスターが存在するかというと、そのような例はあまりないそうです。
ほとんどの場合がフロントの方が兼業で更新したりしているらしい。
当然フロントの方はネット専業ではなく、リアルな仕事もしています。

「ネット上でいかに自社サイトに集客し、いかにそのサイト内で売上を上げるか?」

テーマはECと一緒なんですよね。
なのにWEBマスター不在なのです。

確かにWEBマスターを雇って色々とWEB上で仕掛けるにはコストもかかるのですが、それでもそれくらいやらないとキラーコンテンツに頼らなく集客し続けるのは難しいと思います。

今日、その業界の人と話しててそんなことを考えました。



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